工房結の手仕事日記51-60
| 第51回 整体体験記1 |
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先日のこと。生まれて初めて「整体」というものを体験しました。 今年に入って間もない頃、急に腰の辺りに激痛が走ったことが、そもそもの始まりでした。立ったり、しゃがんだりする度に鋭い痛みがあり「うっ!!」と、言っては、暫くその姿勢のまま動けなくなることも、しばしば。 たまらず整形外科に駆け込み、診察をしてもらったところ、レントゲンを撮った結果「骨盤と足の付け根部分が歪んでいる、そのために痛みが生じるのだ。」とのことでした。 何らかの治療や、対処の仕方などの指導があるものだと思っていたのですが、鎮痛と炎症を抑える湿布を出されて「ハイおしまい。」思わず「えっ?!」と、驚いてしまいました。痛みは一時的に緩和するかもしれませんが、それでは根本的な解決にはならないのでは? 釈然とせず、周囲の人に聞いてみたところ、どうやら整形外科とはそんなものらしい(そうではない所もあるかと思いますし、私の場合は外科的手術を行うといった種類の症状ではないので)と、わかってきました。「悪い箇所が病院でわかったら、あとは整体に通って治してもらうのよ。」と言われ、「そういうものなのか??」と、思ってはみたものの「整体かあ……。」と、少し憂鬱になりました。 私は「整体」という2文字に、思わずしり込みしてしまうのです。「腕の良い先生にかからないと、メチャクチャにされるよ。」とか「3人がかりで、引っ張られて、バキッ!と、いった途端に足が立たなくなってしまったらしいよ。」など、他にも怖い話を、たくさん聞かされていたので、恐ろしいイメージがあるのです。 しかし、そのままにしておく訳にもいかず、その日から先生探しが始まりました。 まず情報収集から、と、実際に整体に通っている方々に、どの先生が評判良い、悪い?と、聞き込みを始めました。しかし皆さん言うことは、まちまちで、Aさんが「良い!」と言っても、Bさんは「いや、いまひとつ。」と言い。ところがCさんは「どちらも良くない、あの先生が良い。」と、言う始末。結局、自分の治したいところを、うまく治療して下さった先生が「良い先生」であり、よっぽどひどい噂がない限り、後は相性の問題なのだなと納得。 しかし、実際どの先生にかかろうか?と、思うと、やはり恐ろしいのです。そうやって、踏ん切りのつかないまま、過ごしているうちに、いつの間にやら腰の痛みも無くなってしまったので、「もう、無理に整体受けなくってもいいや。」と、思い始めていました。 ところが……、です! 続きは、次月に。 |
| 第52回 整体体験記2 |
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―身体の異変。それはじわじわと、そして次々に現れてきたのでした。
確かに腰の痛みは無くなり、整形外科にかかるような、症状からは解放されていました。 治まっていた耳鳴りが、ちょこちょこ顔を出し始めたのも、この頃でした。肩凝りが酷くなると、耳にくるのですが、そんなに肩が凝っている訳でもないのに……。
また、立ったり、座ったりする度に、膝が「カクン、カクン」と、かみ合わない音を出し始めました。その上段々と痛みが生じて来て、特に四つ這いになって、這い這いのように移動すると、膝が痛いのなんの。 「知らないうちに、そんなに身体が堅くなってしまっていたのかしら。」と、焦りにも似た気持ちで、柔軟体操を始めたのですが、痛いばかりで解消しません。 そして、数々の症状のなかで一番気になっていたことは、「息が吸えない」ということでした。もちろん全く吸えない訳ではありません。なんというか、呼吸が浅いとでも言いましょうか、十分に酸素が肺に送り込まれていないような、息苦しさを度々感じるのです。オカシイ、オカシイ?と、何度も深呼吸してみるのですが、肺が満たされた感じがせず、苦しいばかり。私自身、肺炎をやっていますし、もともと肺が強くない家系なので、何かマズイことにでもなっているのではなかろうか?という不安がよぎり、落ち着かない日々を送っていました。 何かがおかしい。身体がどうかなってしまったのか?どう対処していけばいいのだろうかと、途方に暮れていた時のことでした。姉から「高松にいい整体の先生がいるよ。」と電話が入ったのです。
そうだ、腰だ!痛くはないけれど、とりあえず腰から手をつけよう。 次月に続きます。 |
| 第53回 整体体験記3 |
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身体の異変に怯え、怖がっていた整体を、とうとう受けてみることになりました。フェリーに乗り込み、いざ高松へ。 今回お願いした先生は、市内なら、何処でも施術をしに来てくれるというので、高松在住の姉のマンションで、受けることになりました。 さて、初めての整体体験は、どうだったかと言いますと…たまげた!の一言に尽きます。事前に伝えていないことを、ズバリ、ズバリと言い当てられ、骨を診ただけで、こんなにわかってしまうものなの?!と、丸裸にされたような気分でした。 数年前、初めて漢方治療を受けた時にも、脈やら問診やらで、どこが不調なのかを的確に診断され、処方された薬を飲むことで、確かに不調が緩和されていき、驚いたのですが……。その時と良く似た感覚でした。 整体もまずは問診から始まったのですが、実は、最近起こり始めた症状のすべてを、伝えてはいませんでした。息が吸えない感覚なんて、あまりに整体とかけ離れているような気がして、尻込みしてしまったのです。とりあえず整形外科にかかった経緯と、今は膝が痛いという2点だけを伝えて、診察と施術に入りました。 施術の様子を、詳しく説明したいところですが、正直に言いますと、情報量があまりに多く、覚えきれませんでした。専門の方からみて、間違っていたらごめんなさい。 身体の異変の元凶のひとつは、背骨でした。背骨は普通、弓なりに反った状態で重い頭を支えているのですが、反りが無くなりまっすぐになっているとのこと。そのため、重い頭が支えきれず、前傾姿勢になり、首が(頭が)前に突き出てしまうのだそうです。不自然に突き出た頭を支えるために、首の後や肩の筋に力が入その結果、ひどい肩凝りや首の凝りにつながるのだそう。 「これだけこわばっていたら、神経を圧迫して、頭痛や吐き気、耳鳴りなんかが起こってるでしょう?」 ハイ、そのとおり。 「その上、骨盤が左に曲がっているから、バランスをとるために、首は逆方向に湾曲しています。右のほうが症状がひどいでしょ?」 ええ、確かに。 「それから、上半身の無理な姿勢を下半身が支えようとするから、腰骨が前に突き出ています。その突き出た腰を、膝と足首で無理に支えようとしているから、骨がずれる。だから、膝が噛み合わなくてカコッ・カコッと音がして痛みを伴うんです。」 はあ、なるほど。 「ひざの部分に負担がかかっているので、血流が悪くなって足首でさらに圧拍しているので、足先冷えるでしょう?」 ええ、もう手の施しようがないくらい冷えてます。 こんな具合で、次々と 「ここがこうなっているから、不具合が生じて、こんな症状が出る。」
と、説明しながら、揉み解しては、次々と骨を動かしていくのです。 「息苦しいとか、息切れなんかしませんか?」 と、指摘されたことでした。実は、最近呼吸が浅いというか、十分に肺に酸素が入っていかないような感じがして、苦しいのです。と、伝えると 「そうでしょうね。」
と、このように説明してくれました。 とのこと。なるほど、そうだったのか!」と、おおいに納得してしまいました。 そして、頭のほうから、足先まで、横になってねそべった状態で 「はい、○番目の骨入れますね。」「はい、次はこの骨ね。」 と、体側の左右から、交互にすこしずつ歪みを直すこと、一時間半余り。 すべてが終了し、再び気をつけの姿勢で立ってみると……あっ、まっすぐ立てている感覚が!それに、視点も高い。さらに深呼吸してみると、確かに肺が膨らみ、息苦しさが感じられないのです。こんなに楽に、しかも気持ちよくなるのなら、もっと早くにうけていれば良かった。と、心の底から思いました。 しかし先生曰く。 「これは一時的なものであって、本人の生活の癖が出ますから、また元に戻っていきます。歪まないように、自分でケアをしていかなければなりません。」
とのこと。うーん、基本中の基本です。 肝心なのは、アフターケア。それが出来ない私こそが、問題なのかもしれません。 |
| 第54回 ふたたび考える |
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今年は「年女!」と、鼻息荒く言っていたのが、つい最近だったような気がするのですが、あっという間に新しい年を迎えてしまいました。 明けまして おめでとうございます。
昨年は、2月、12月と、2回「島の作家展」を開催することが出来ました。お蔭様で、「回をかさねる毎に、内容が充実してきている。」といった感想も、ちらほら耳にし、励みとなっております。
ところで、一年が過ぎていくスピードが、年々速くなっていくような気がしますが、年のせいでしょうか? 哺乳類のなかでは長寿である「人間」に生まれた私でさえ、そう感じるのですから、犬や猫の一生はいかほどのものか?と、考え込んでしまいます。というのも、年の瀬も押し迫ったひときわ寒い朝、17年間生活を共にした犬が、その人生に幕を下ろしたからなのです。
「生活を共にした」といっても、犬を飼い始めた頃、私は大学生で家を出ており、その後も転々としていたので、一緒に暮らした日々は、ごく僅かでした。父が息子のように可愛がり世話をしていたので、私はほとんどお世話らしいこともせず、たまに「クーちゃん♪」と、顔を見に行く程度だったのですが……。
不思議なもので、ほとんど思い出などないと、思っていたにもかかわらず、犬が死んだ夜、布団のなかで目をつぶって浮かんでくる光景は、ゴム鞠みたいに飛び跳ねていた、ころっころの可愛い頃から、ヨイヨイのおじいちゃん犬になるまでの、さまざまなエピソードなのでした。 あの時も、亡くなった後「もっと、本人の身になって考えてみれば、色々と出来ることがあったのではないか?」と、後悔し、鬱々としたものでした。割り切ろうとしても、割り切れない感情が、澱のように溜まっていくのです。 結局、どのようにしても、人や動物との別れとは、悔いの残るものかもしれません。 話は冒頭に戻りますが、ヒト以外でもっとも身近である同居者、犬や猫は、その一生が過ぎる時間の早さから、我々人間の一生を擬似体験させてくれているような気がします。生死とはどういうものかを、直面する度に考え、悩む機会をくれ……、もしもまた直面したときには、その経験を少しでも活かせますように、と近年は思うようになりました。 幼かった頃よりも、大切な人々や、飼い犬・猫の死が堪えるのは、その経験により、少なからず、心のひだが増えたからなのではと、思っています。
新年早々、こんな話題は……、とも思ったのですが、新しい年を迎える時だからこそ、ちょっと立ち止まって、再び考えてみました。 皆様、本年もよろしくお願い致します。 |
| 第55回 ものの価値って? |
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付き合って5年目になるパソコンと、そろそろお別れする時期がやってきそうです。
母校の電気科の先生に、「これって、まずいですかね?」と、尋ねると、「悪いことは言わないから、一日でも早く、新しいパソコンにデータを移しておいたほうがいいと思います。時間の問題ですね。」とのこと。 それにしても、新しいパソコンを購入するとなると……、気が重くなります。 「あー、パソコン買うの、お金かかるなあ。」と、ぼやいていると、「今日び、性能がよくて安いパソコンは、たくさん出回っているよ。」とのこと。とはいえ、私にとってはやはり気軽には買えない価格です。 そもそも基本的に使うツールといえば、この手仕事日記を書くための「メモ帳」と、画像を処理するソフト。そして、メールとネット。たったのこれだけ。WordとExcelも入れてますが、数えるほどしか使っていません。 「パソコンがなければこれらの作業は出来ない、十数万かかるけど、設備投資と思って割り切ろう。」と、思えど割り切れないのはなぜだろう?と、先日から考えていました。
仕事上必要ですし、たまにネットも利用します。今となっては、無いと不便に感じるものになっています。ただ、長時間見ていると、頭痛、吐き気と、どうしようもなく気分が悪くなってしまいます。また、悲しいかな使いこなせていない上、使いこなそう!という、情熱も抱けません。そして、ネット詐欺やウイルスなど、この箱のなかで、自分の手の及ばない恐ろしいことが、訳もわからず起こることにも、抵抗を感じています。
だから購入に尻込みするのでしょう。ハナから、「苦手」と思っているものに、気持ちよくお金なんて使えませんよね? その点、我が夫なぞは、パソコンを開かない日が無いくらい、どっぷり浸かっています。仕事はもちろん、ネットだゲームだ、音楽だ、と何だかんだといじっているので、事あるごとに「もっと良い性能のものが欲しい。」と、ぼやいています。「えーっ?3台も、持っているのに!?」と、思いますが、彼にとっては、大枚叩いてもいい、価値あるものなのでしょう。 よくよく考えると、私も糸や布などは、後先考えずぽんぽん買ってしまいます。傍から見れば、「よくもまあ、あんなものに、そんなにお金をかけるもんだ。」と、思われていることでしょう。良い品質の糸を手に入れて、きれいに染め上げて、納得出来るいい物を作りたい、という情熱を注ぐあまり、歯止めが利かなくなってしまいがちです。 パソコンに関しても、せめて、購入した価格に見合うだけの働きが出来るように。それが、これからの、ささやかな目標です。 |
| 第56回 より良い環境を目指して |
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眼鏡を新しくしました。 そんな折、眼鏡店の60%オフのチケットが手に入ったのです。半額以下で購入出来る?なんて魅力的!今作るしかないでしょう!と、早速、財布を握り締め、眼鏡店へ走ったのでした。 さて、金銭的なことはもちろん、もうひとつ眼鏡を新調するにあたって躊躇していることがありました。それは、度をきつくすると近視が進んでしまうのではないかという、不安です。これまでも、眼鏡を新しくするたびに、最初は、見えすぎてクラクラし、そのうちに、いつの間にかレンズに慣れ、気がつけば今度はまた、見えなくなってくる。この繰り返しでした。結局矯正したレベルまで、近視が進んでしまうのだな、と思い始めた頃から、少し弱めの度にして作ってもらうようになりました。 そのおかげかどうかは、わかりませんが、今回、みづらくなった原因は、主にレンズの細かい傷によるもので、裸眼の度数は右目がほんの少し進んでいただけで、ほとんど変わっていませんでした。ただ、「今までの度数だと弱すぎて、逆に目が疲れますよ。」とアドバイスされ、少しだけ度数を強くすることになりました。 近視の度数や乱視の強弱、目の調整力の確認など1時間余り検査をしながら、雑談をしているうちに、仕事の話になりました。 「遠くはいいんです、別に。そんなに見えなくても、道路標識ぐらいが不自由なく見られたら。」「手元がよく見えるほうが有難いんです。細かい仕事をしているので。」 などと、ぐちゃぐちゃ言っていると 「看護師さんですか?」 と、尋ねられました。 なんでも、針先を見たり、細かい処置をするデリケートな仕事なので、眼鏡を作るときに、色々と相談されるのだそうです。 「いやいや、まさか。」 見るからにガサツそうなこのワタクシが。笑いながら否定し、着物を織っていること、扱っている糸が髪の毛ほどに細いこと、そして織り目が飛んでいないかを確認したりするため、とにかく手元がよく見えたほうがいいのだと、説明しました。 そもそも、近眼を矯正する時につくるレンズは、中~遠くがよく見えるような度数に合わすので、そのレンズで近くを見ると、逆に見えすぎて、目が疲れてしまい、結果視力の低下につながるのだそう。その点、近近レンズは、手元用の度数にしてあるので、見え方がソフトで疲れないのだそうです。そんなわけで、中~遠くは、いつもの近視用レンズをやや弱めにして入れてもらい、手元は近近レンズを入れて作ってもらいました。 只今、新しい眼鏡になって、2週間目。最初の3日間程は、慣れずに疲れましたが、今では何不自由なく快適に使っています。ブルーベリーのサプリメントを飲んだり、点眼したり、肩や目を温めたりと、色々と努力はしていましたが、プラス眼鏡の変更で、より目に優しい環境になったなら、良いのですが。 そうそう、意外でしたが、内臓の弱さも目には影響するのです。これは、泰生堂薬局さんで漢方処方を受けているうちに、教わりました。 もっと目を大切にしておけばよかった…と、後悔するも遅し。何かと目を酷使する仕事ですし、この先はいかに今のレベルで視力を保っていけるかを考えながら、一生使い続けられる努力をするのみです。 |
| 第57回 芸術祭元年 |
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今年の夏、瀬戸内を舞台に、芸術祭が開催されるのを、みなさんご存じでしょうか?
その名も「瀬戸内国際芸術祭2010 ~アートと海を巡る百日間の冒険~」 開催期間は、7月19日(海の日)から10月31日(日) 総合プロデュ―サーは、ベネッセでおなじみの福武總一郎氏。 総合ディレクターは、北川フラム氏。アートディレクターとして、国内外問わず、活躍されている方で、「越後妻有アートトリエンナーレ」や、「にいがた水と土の芸術祭2009」などが、記憶に新しいと思います。
瀬戸内海で、アートの島といえば、真っ先に思い浮かぶのが、ベネッセハウス、安藤忠雄の建築、地中美術館等々がある、海外からも評価の高い「直島」でしょう。私も、何年かごとに訪れては、ぶらぶらと街や海辺を歩き、屋外に不思議な調和で馴染んでいるアートに触れ、楽しませてもらっています。 直島が現代アートなら、いっそのこと小豆島は工芸で!そして、出来ることなら、私もその一員となって、なにか島に役立てる日が来れば嬉しい。この島を拠点として、制作活動をしていこうと決めたときから、そんな大それたことを思ったりもしたものでした。 今回、分野こそは違いますが、この瀬戸内にこんな形でスポットが当たったことは、たいへん喜ばしいことです。しかも、今回を第1回とし、3年ごとに開催する予定ということで、回を重ねるごとに、ア―トに対する興味や理解が深まって行けば、島で活動する作家達も、元気が出るのではないでしょうか。 ともかく、この夏、現代アートが、それぞれの島の、様々な場所に現れます。
その光景は、ずっとそこにあったかのような、静かで穏やかなものになるのか、それともいきなり現れたかのような、エネルギーに満ち溢れたものになるのか、想像も付きません。しかし、夏の暑い日差しや、アートを巡る沢山の来訪者、静かな熱気、そんな光景に思いを馳せる度に、私の胸は高鳴るのです。 |
| 第58回 極めて個人的な芸術祭のススメ1 |
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さて、前回瀬戸内国際芸術祭開催について、少しお知らせ致しました。 その会場の一つとなる小豆島は、どのような感じかといいますと、まだ今年の初め辺りは、「小豆島にも、作品が展示されるんやってね?」「何処に、どんなんが出来るんかな?」「さあ?」という具合で、なんとなく他人事のような雰囲気が漂っていました。 しかし、前売りチケットの予約が始まり、プレイベントのようなものが、あちらこちらで開催されるようになってくると、なんとなく……、ほんとうになんとなくですが、期待感のようなものが、感じられるようになって来ました。もしかすると、現地の人間よりも、「今年の夏は芸術祭に行こう!」と、計画を立てて下さっている外部の方々のほうが、盛り上がっているかもしれませんね。 訪れて下さる方々に向けて、今回から、極めて個人的な視点ですが、芸術祭について紹介していきたいと思います。
まずは私が住んでいる小豆島町に、スポットを。 読んで字の如く四方を山に囲まれた「山の中」に位置し、その山の斜面を利用し、棚田がひろがります。田植えの時期になると水が張られ、山の緑と空の青が映り込み、なんとも瑞々しい気持ちになりますし、実りの秋は、刈られた稲を束ねて、稲木に掛けられていく様子が、郷愁を誘います。棚田がひろがる湯船山の山腹には、小豆島八十八ヶ所の第44番札所「蓮華寺」があります。体力があれば、頑張って登って見てください。眼下に広がる棚田は圧巻です。 アート作品がどこに、どのように配置されるか、まだ全貌は明らかになっていませんが、見下ろす棚田に点在している風景を想像するだけで、わくわくします。
展示作品が、今、少しずつ明らかになってきているのですが、中山地区には日本をはじめ、台湾、インドネシア、韓国などから、12組(個人・団体合わせて)の作品が集まります。 また、おなじく新潟に出品していた、インドネシアのダダン・クリスタント氏も、竹を使い、棚田に約1000本の竹笛を配置します。気候によって竹笛の音色が変化するそうで、視覚、聴覚で体感できそうです。 「鳥の劇場」という、民間の芸術団体も参加します。一体どんな団体なのかと不思議に思い、HPを調べてみたところ、廃校になった学校や幼稚園などを、劇場に改造して、演劇活動や演劇運営を行うとのこと。面白そうですよね?中山地区にも廃校になった小学校があるので、たぶんここが舞台になるのだろう、と、踏んでいます。 まだまだ、全貌は明らかになっていませんが、面白そうな情報が入り次第、紹介していきたいと思います。 今回はこの辺で、次回は気になる交通手段情報も!お楽しみに。 |
| 第59回 極めて個人的な芸術祭のススメ2 |
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皆さんこんにちは。前回から、瀬戸内国際芸術祭について、個人的な視点で紹介させて頂いています。さて、島外からいらっしゃる方が、一番気になるのは、島内外の交通手段だと思いますので、今回はそのお話を。 「瀬戸内~」というだけあって、会場は瀬戸内海の七つの島にちらばっています。どの島も、盛りだくさんの内容で、どうやって巡ろうかと、本当に悩みますよね? ここだけは訪れておきたい、という島に絞って、ルートを考えたほうがよさそうです。皆さんにも、思い入れのある会場(島)があるかと思います。その中でも、もともとアートの島として名高い「直島」は、はずせない方が多いのでは? 小豆島在住の私自身は、直島・豊島の2会場は、必ず訪れたいと考えています。直島へは、香川県の高松港、岡山県の宇野港から直行便が出ています。期間中は増便されるそうなので、詳しくは瀬戸内国際芸術祭HPをご覧ください。 また産業廃棄物不法投棄問題で、世間を騒がせた「豊島」は、廃棄物の撤去・処理がすすむなか、直島福武美術財団が「豊島アートプロジェクト」に、乗り出し、アートの島に生まれ変わりつつあります。建築界でのノーベル賞と例えられる、プリッカー建築賞の、2010年受賞者である西沢立衛(にしざわ りゅうえ)氏設計による、豊島美術館が現在建設中。本体部分がまもなく完成とのことです。豊島の歩みとともに、こちらも見ておきたい島です。 さて、ここで、朗報!芸術祭期間中に、小豆島⇔直島直行便が新設されることになりました。もともと、小豆島⇔豊島間と豊島⇔直島間は、航路がありますので、県外からおいでる方は、高松→直島→小豆島→豊島と巡ると便利かもしれません。
また、小豆島はもともと観光の島ですので、宿泊施設が充実しています。今回の芸術祭で、宿泊の中核となるのは高松と小豆島だと思いますので、観光の中継地点として早めに宿の確保をしておいたほうが良いでしょう。 まず、「芸術祭に加えて島内を観光して回りたい。」という方には、車をお進めします。マイカーで島に乗り込むのも良し、レンタカーを借りるのも良し。かなり行動範囲が広くなりますし、時間も短縮できます。ただし、芸術祭会場近くには駐車場がありません。期間中には、肥土山(ひとやま)の旧大鐸(おおぬで)小学校のグランドが駐車場になる予定だそうです。ここから会場の中山までは、ちょっと距離がありますので、頑張って歩いて下さい。 気候さえよければ、レンタバイクも小回りが利いて、いいですね。 しかし、体力に自身があり、島の空気を肌で感じたいという方、レンタサイクルはいかがでしょうか? 昨年、全国公開された映画『ぼくとママの黄色い自転車』をご覧になった方、いらっしゃいますか?実は、小豆島が舞台の一部となっているのです。主人公の少年が、黄色い自転車に乗り、小豆島まで母親を探す一人旅に出かけるという、感動作!そのロケで使われた黄色い自転車と、同じ型のものがレンタサイクルとして貸し出されているのです。GWあたりから、あちらこちらで、黄色い自転車を見かけるようになりました。起伏の多い島なので、かなりしんどそうですが……。ちなみに土庄港から中山まで8㎞、池田港から5㎞、いずれのルートも峠がありますので、念押ししますが、体力、気力、時間のたっぷりある方にお勧めします。 もちろん、芸術祭期間中には、各港からシャトルバスも運行されますので、是非ご利用下さい。 レンタカー、レンタサイクル等の詳しい情報は、小豆島観光協会のHPに掲載されていますので、覗いてみてください。 今回はこの辺で、次回もお楽しみに。 |
| 第60回 極めて個人的な芸術祭のススメ3 |
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7月19日 海の日 瀬戸内国際芸術祭開幕! と、この手仕事日記がUPされた時には、もう芸術祭はスタートしていますが、現時点では、いよいよ芸術祭開幕間近、といったところ。 小豆島では、アーティストの方々が、会場となる中山で、サポーターの方々と一緒に制作を進めています。先日は材料となる竹を5000本切ったそうで、限られた時間のなか、地元やサポーターの皆さんの協力無しでは、とても1人では出来ない作業です。この芸術祭が開催されるにあたって、制作や運営をお手伝いする、ボランティアサポーター「こえび隊」が、募集されたところ、全国から1000人を超える登録者があったそうです。私はてっきり、香川県在住者で結成されているのだろうと思っていたのですが、蓋を開けると、県外からも多数の登録者があるということで、驚きました。みなさんそれぞれの期待をいだいて、参加していらっしゃるのでしょう。連帯感と、親近感、そして、少しでも関わったことで、より愛着が湧く。これが、住民参加型芸術祭の醍醐味なのでしょうね。これから芸術祭が2回、3回と、回を重ねるにつれ、地元の意識がどう変化していくのかも、楽しみです。 さあ、宿泊先も決まり、あとは現地に乗り込むだけ!という段階になると、あとは……食事ですよね。小豆島って「島」でしょ?食事する場所、あるのかしら?と、心配されている方いらっしゃいませんか?美味しい所、結構あるんですよ。ただ、予約が必要なお店もありますので、しっかりガイドブックをチェックして、お出かけください。また、島内には、喫茶店、食堂、お食事処、観光施設、コンビニまで、結構充実しているので、ドライブをしていたら、どこかには入れると思います。とはいえ、街中と観光スポットを過ぎると、途端に少なくなりますので、要注意。その他には、宿泊先で食事をしてから出かける、という手もあります。 しかし、せっかくの芸術祭。会場となる中山で、雰囲気を味わいながらお食事したいですよね。 会場周辺に、食事処は何も無かったのですが、嬉しいことに芸術祭の開催に向けて、こまめ食堂というカフェがOPENすることになった、と小耳に挟みました。どんなところか気になって、現地へ出かけてみたところ、お店のスタッフの方々が、黙々と店づくりをしていらっしゃいました。既存の建物を改装している様子。みんなで手作り、その雰囲気が芸術祭らしくて、なんかいいなあ……。お話をうと、食堂のはす向かいには、お土産ものなどを置く、ちいさなコンビニも出来るそうです。いずれも、OPENが楽しみです。 また、手弁当で、適当な処に腰掛けて、自然とアートを楽しむことは可能なのでしょうか?と小豆島観光協会に問い合わせてみました。「アート作品の中や、私有地以外の場所でしたら、道沿いなどでお弁当を広げて、自然を楽しんで下さって結構ですよ。」とのこと。天気が良ければ、お弁当持ちで出かけても良いですね。ただ、日陰が少ない場所ですので、帽子、日傘は必須アイテムです。熱射病に注意しながら、アートを楽しんで下さいね! |
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