声如拽鋸:声(せい)拽鋸(えいきょ)の如し

ここでいう「声」とは、話したり歌ったりする時に使う声のことではありません。

痰がのどに停滞して、のどの中でゼロゼロという音がし、呼吸困難のためにのこぎりを引くような音がするのを指しています。

これは気管支喘息など呼吸器疾患の発作時や、中風いわゆる脳卒中などで意識混濁が起こった時などによく見られる症状です。

中医学でいう痰には2種類あります。1つは有形の痰で、かぜをひいた時に出るような一般的な痰のことをいいます。もう1つは無形の痰で、目で見ることはできないけれども、臓腑・経絡・筋骨・肌肉などに停滞するドロドロとしたヘドロのような病理産物のことをいいます。痰は外界の湿気、食餌の不摂生、ストレスなどが原因で水運代謝に関与する臓腑の機能失調することで作られます。

現代医学的な疾患で見ると、軽度では消化器症状や不定愁訴などが、重度では中風、循環器系疾患、精神疾患などの原因となり、場合によっては命に関わる症状を呈することもあります。