色随気華:色は気に随って華す(しきはきにしたがってかす)

色とは色や光沢のこと、気とは内臓の持つエネルギーや機能を指します。

中医学では、現代医学の内臓に当たるものを五臓六腑といい、五臓には肝・心・脾・肺・腎の5つがあります。

中医学が生まれた時代は、現代のように科学技術が進歩していた訳ではないので、現代医学のような科学的な検査をもとに診断することはありませんでした。その代わりに、四診(ししん)といって、問診はじめ、視覚、聴覚、嗅覚、触覚なをの五感を駆使した診断方法を用いて診断を行いました。例えば、漢方相談の時に確認する舌や脈の様子なども四診の中の視覚、触覚を用いた方法です。

目視による顔色や皮膚の変化は、真っ先に確認できるもののひとつです。五臓のエネルギーが充実し、その機能が正常であれば、顔色は明るく、肌も潤ってツヤやハリが確認できます。しかし、病気が重くなるに従って五臓のエネルギーは涸渇し、その機能は低下するため、顔色は悪くなり、肌も乾燥してツヤはハリを失い、窶れて見えます。また五臓には関連する色があり、心に熱があれば赤ら顔になったり、脾の機能低下があれば黄色くくすんだりします。

現代医学では検査結果に異常がなければ、たとえ不調を訴えても病気とは診断されません。しかし、中医学では不調の訴えがあれば、五臓六腑や人体を構成する気血津液に、何らかの変化があると考え、顔色や肌の状態、その他不調とは直接関係のなさそうなことも含めて心身の状態を全て確認し、状況を把握して治療を行います。