労則気耗: 労すれば則ち気耗(すりへ)る

過労は生命活動に必要な精気(せいき)を消耗します。

精気が不足すると臓腑機能が低下し、疲労倦怠感、全身の脱力感、息切れ、汗が退きにくい、めまい、立ちくらみなどの身体症状の他、やる気が出ない、物忘れ、反応がにぶくなるなどの精神症状も発症し、どれも動くと悪化します。

精気不足の状態が続くと、エネルギー、血液、体液など人体に必要なものが不足し、代謝や循環も悪くなるため病理産物の停滞を招き、生活習慣病、循環器疾患、消化器疾患、自律神経失調症、うつなどをはじめ大きな病に発展することもあります。

例えばうつの発症を自覚する際、朝目が醒めたのにベッドから起き上がることができなかった、出勤の準備をして玄関まで行ったのに開けることができなかった、というのがあります。本当はそれより前に、疲れやすい、疲れが抜けない、やる気が出ない、集中力低下など精気不足の症状があったはずです。しかし、まじめな人、頑張る人ほど、心身から発信されるシグナルを無視して無理をしてしまい、電池切れの状態になってはじめて精気の消耗に気づき、治療に時間が掛かってしまうのです。

どんなに忙しくても、いえ、忙しいからこそ、体に合った食餌、充分な睡眠と休養、適度な運動、ストレス発散、入浴を心掛けることで、精気の消耗を最小限に食い止めることができ、心身の健康を維持することができます。ちょっといつもと違うナ...と感じたら、生活を見直して無理しないよう気を付けましょう。