湿困脾陽:湿脾陽を困らす

「困」には梱包の梱と同じく「つつむ」という意味があります。

脾には様々なはたらきがあります。脾は飲食物から人体に必要なものを作り出し、それによって皮膚や筋肉、四肢を養っています。また重力に逆らって、人体上部に必要なものを運び、内臓を定位置に保っています。そして血液が血管から漏れ出ないようにしています。この他、水分代謝にも大きく関与しています。これらのはたらきは、脾のエネルギーである脾気や、熱エネルギーである脾陽によるものです。

水分代謝も担う脾ですが、実は湿気に弱く、湿を嫌う臓腑という側面があります。湿度の高い梅雨や晩夏に、食欲不振、吐き気、下痢や軟便、体が重だるい、むくみ、眠気、生欠伸、頭がスッキリしないなどの症状が現れることがありますが、これは湿気が脾陽を包み込み、そのはたらきを低下させるために起こる症状です。

湿気の影響を抑えるには、生活スペースの除湿、入浴や運動による発汗、生もの、冷たいもの、過剰な水分摂取に気を付けることが重要。蒸し暑いからといって、体を冷やしすぎたり、ごろごろして過ごしたり、冷たいものばかり摂っていると、湿だけでなく、自分自身で脾を困らせてしまうので注意しましょうd(^^;)