【気】気の概念

気(き)には、広義、狭義2つの概念があります。

広義の気とは、肉眼では見ることができない微粒子で、宇宙天体および万物を構成する最も基本的な元素をいいます。宇宙をはじめとする万物が生じ、存在するのは、物質として実態のある気の運動変化によります。

万物が存在するためには陰陽のバランスが不可欠で、勝復作用(しょうふくさよう)すなわち気の相対する作用によって保たれています。勝復作用には、能動と受動、強制と報復などがあり、能動や強制を勝気(しょうき)、受動や報復を復気(ふくき)といい、合わせて勝復作用といいます。例えば、地球温暖化が進むと、夏が暑くなりますが、冬暖かくなるかというとそうではなく、冬も寒さが厳しくなります。このように、相対するものがバランスを保つことで、世界は成り立っています。

狭義の気と、は中医学でいう気を指し、狭義の気には2つの意味があります。

1つは人体を構成する基本的物質という物質的実態です。これには後に説明する水穀精微(すいこくせいび)の気・大気中の清気・宗気(そうき)・営気(えいき)・衛気(えき)・元気(げんき)などがあります。

もう1つは臓腑や経絡の生理機能をいい、肝気(かんき)・心気(しんき)・脾気(ひき)・胃気(いき)・肺気(はいき)・腎気(じんき)・経気(けいき)などがこれに当たります。

食事を例に考えてみると、飲食物は1つめの物質的な気を、消化吸収は胃の機能になるため2つめの気を意味します。